クレイモア吸血鬼の旅行記86 ロストランド-海底回廊-



アネモネ「姉妹月が存在していた頃にはラクリナとルシの満ち欠けで転送先の座標が決まる、ムーンゲートに似た移動手段があったらしいが…さすがの我も砕けた月を元に戻すことは出来ぬな。懐かしいルーンはその破片なのだろうか…?」

マリー「それって、コレのことか」 バンパイアハンターは興味津々に奇妙な文字が彫られた石を取る。

アネモネ「ああ、それは移動用のルーンだ。強く握ると込められた魔力が発動し。記録された場所に転送するぞ。気をつけよ」

マリー「すまない…」 聞いている説明にマリーはついルーンを強く握りしめていた。

アネモネ「マヌケがァ……!」

 



エリザ「きゃ!どこですの?ここはっ!?」 紅茶が入ったティーカップと食べかけのケーキを刺したフォークを手に持った少女は戸惑った様子で回りを見回す。

ドラクル「お嬢様。本日は自宅で研究されるから、各自ゆるりと自由にせよとおっしゃっていましたが、急に出かける用事が出来たのですか?」

アネモネ「そこのひよこに聞け」

マリー「私のうかつな行動でな。本当に申し訳ない…」

アネモネ「素直でよろしい。さて、どこかで見たような風景だが……遠くに見える村はキャセロールだったか?なら、ここはロストランドであるか」

マリー「ロストランド?」

アネモネ「ティリス大陸から遠い遠い離れた地だ。イルヴァの神々とは異なる神が大昔に信仰されていたようだが、今や祠は寂れ。神は滅びた。…愚神の行いがはじまりであった。それによって…いや、詳しく話すと長くなる。また今度に聞かせてやろう」

ジル「マスター。土埃で隠れていますけど、地面が石畳になっていますね。遺跡なんでしょうか?」

アネモネ「ほう?せっかく見つけたのだ。探索しようではないか」


遺跡に潜むモンスターたちをミンチにしながら進んでいると、潮の匂いが満ちた層に辿りついた。どうやら、海の下にある遺跡のようだ。海水に沈み、荒れ果てた部屋を見渡すが…階段が見つからない。

アネモネ「ここで終わりというには面白くないな。ぬー…ぬ?巨大な岩の辺りから泡が出ているな。よし、マリー殴れ」

マリー「無茶なことを言うな」

アネモネ「拳で殴れとは思ったのか?貴様が愛用している《破壊の斧》を振るえ」

マリー「刃こぼれしそうだが…★アーティファクトは壊れることはない特別なアイテムだったか。わかった、お前の言うとおりにするよ」
バンパイアハンターは勢いをつけるように跳躍し、上から大岩に《破壊の斧》を叩きつける。岩は真っ二つに割れ、激しい水飛沫を上げて左右に倒れていく。粉々になった岩の間から、古びた階段が見えた。

アネモネ「見事だ。さすが人間兵器だ」

マリー「私は兵器じゃない!」

 


深い階層まで降りていくと突如として地面が崩れた。落下していく吸血鬼たちは翼を広げ、あるいは蝙蝠に変化し、無事に着地する。そして…頑丈な足で着地するマリー。

アネモネ「…マリー、恐ろしい高さから落ちたのだが。我の目がおかしくなければ、平然と着地しているように見えたぞ」 地面に転がる骸たちはどれも骨が折れていた。

マリー「うん?きちんと落ちる時の体勢を取っていれば、大丈夫だろう」

エリザ「あなたが時々兵器なんだの言う気持ちがわかりますわ…」

アネモネ「そうであろう」

 


少女の幽霊「私の…寂しい…」 響く寂しげな声の方を見れば、青いドレスを着た金髪の少女の霊が浮いていた。「……クマさん」

アネモネ「このような場所で彷徨っているとは… クマ…ぬいぐるみか。荷物にぬいぐるみは…無いか。…布と綿があれば作ってやれるが、材料があるのは自宅か」

エリザ「あの…ぬいぐるみなら持っていますわよ。落下した部屋で転がっていた物で汚れていますけど…」
少女の幽霊「わあ…!クマさん!!」 幽霊は弾んだ声を上げて、ボロボロのぬいぐるみを嬉しそうに抱きしめる。「ありがとう。お礼にコレをあげる!」
エリザの手に小さな鍵を握らせると、少女の霊は満足した笑顔を浮かべながら消えていった。

エリザ「良かったですわ」 少女は微笑みながら、地面に転がったぬいぐるみを拾った。

マリー「君の優しさに、きっと天国へ導かれただろう」

アネモネ「酒瓶の川が流れ、蝶が酔っぱらう場所は子供には退屈かもしれんぞ」

マリー「…? それはおかしな夢だろ」

エリザ「残念ながら、天の国はそんな惨状になっていましたの。大量の酒を送りつけたのはあのひとの仕業ですけど」

マリー「???」

 


奥へ進んでいくと、先ほどの巨岩より更に大きな巻貝があった。大人1人が入れそうな穴から、吸盤がついた触手が蠢いている。

アネモネ「最近、触手と妙に縁があるな…」

エリザ「嫌な縁ですわね…ここで断ち切ってやりますわ!」

アネモネ「はははっ!頼もしいことだ。火炎と雷撃の耐性は0だが、我は状態異常を付加させるために混沌の瞳を使う。ジルよ、得意のライトニングボルトでこんがり肉にしてやれ」

ジル「はい!ですです♪」


ジルは混乱しながらも魔法の詠唱を試みた。マナを吸い取られた! マナの反動がジルの精神を蝕んだ!

ジル「はわっはわわわ…???」

アネモネ「狂気の眼差しか…魔法使いには相性が悪いな。ジル、下がれ」

ジル「…戦います。マスターの期待を裏切るなんてこと、僕に出来ると思いますか」

アネモネ「ふふっ。そなたの激しい気性は好ましいぞ。いいぞ、戦え!戦え!ふはーはははははははっ!」



ジル「ふひひひひっ!ひゃーはははははははっ!!タコ野郎を半分こんがりぃ焼いてやったのですです!ひひっ!」

アネモネ「よくやった!後でたっぷり頭を撫でまわしてやろう。…そういえば、たこ焼きという異国の料理があったな。食材として、肉を四次元ポケットにしまっておくか」

エリザ「あんなグニャグニャした生き物を食べるなんて…正直、私には理解できないですわ」

ドラクル「見た目で判断するは良くないですよ。食べてみたら、美味い!と思うかもしれません。人肉のように」

エリザ「あれは変異が原因ですの!私は人肉好きじゃないですわー!」


*ブシュッ* エリザは海底の主『ハヴストラム』の首をちょんぎり 殺した。

エリザ「ふぅ…疲れましたわ。狂気の眼差しを受けると、私もですけど、他のみんなも混沌していて…」

ジル「ふひ、ひひひひひ…マスター、マスタァ…♪」 正気が戻ってない少年はバンパイアハンターに抱きつき、幸せそうな顔で、マリーの胸に向かって頬ずりしている。

アネモネ「随分と好かれたな」

マリー「全然違うっ!えっと、私は君のマスターじゃないよ…だから、離れてくれ。あ、あんまり揺らさないでくれ」

アネモネ「さて、奥の道が扉に閉ざされているな…エリザ、先刻もらった鍵を試してくれないか」
そう言われた少女は小さな鍵を扉に使った。ガチャリ、と錠が動く音が聞こえ、取っ手を引くと扉は開かれた。

エリザ「何があるやら…凶悪なモンスターがいた所の先だなんて、嫌な予感しますわ」

アネモネ「それでも、そなたは我についてくるだろう」

エリザ「当然ですわ」

 


なんで銀狼節とベイベーの日になっているんだろう。と思ったら、リアル連動だったわ。いつ録画したのかバレるね。
ふと、ロストランドのやりこみ要素である海底回廊とドゥームに挑もう!と思ったが…ここのボスの時点で強いな。ロキ戦より、ずっと育ったから楽々に倒せると思った(軽い気持ちでアネモネとマリーだけで行ったら、ミンチされた)魔法でガンガン削るジルがいなかったら、もっときつい戦いになっただろう。