クレイモア吸血鬼の旅行記102 ノヴィスワールド-幼女戦鬼-

elonaプレイ日記踊れ月光『アネモネ』



アネモネ「ここに来るのは久しいな。確か…この先だったか?」
ここはレシマス体験ツアーを楽しめる遊園地の迷宮。何度もここに通い、魔石ボスとゼームのコスプレをしたスタッフを容赦なくミンチにしてきたアネモネはすっかり道を覚えていた。迷いなく壁を破壊していき、奥へ進んでいく。再びやってきた嵐のような幼女に人々は怯えて逃げ出すが、アネモネは気にせず、目的地に向かう。

アネモネ「ふふっ、はははははははっ!そなたのことが忘れられなくてな…来てしまったぞ」
楽しそうに、なびいていた真紅のマントはぴたりと静止した。探していた人物…日雇いで護衛のバイトをしているヴェセルを見つけたのだ。
ぜーむ「うわあっ!?しばらく平穏だったのに、また来たぁ!」
狂笑する幼女を見て、ヴェセルの隣にいたフードを被ったネズミは金切り声を上げた。

アネモネ「ぬぅ?その顔…見覚えがあるのだが。誰だ?」
ぜーむ「散々、僕を殴っておいて忘れてるの!?このひとでなし!鬼!悪魔!先生、今回もコテンパンにしてくださ~い!」
日雇い虚空さん「やっとリアナに渡せる大金が入る…待機していた分の給金はもらっていたが、少なくてな」

アネモネ「そんなに困っているのか?それなら、そなたの素晴らしい身体を買ってやろうか。毎日三食昼寝付きで、いつでも本気の殺し合い…のような腕試しをする。という内容でな」
日雇い虚空さん「…。…金額は」
ぜーむ「先生ぇ!?ダメです!絶対ダメ!今は僕に雇われているのでしょう!!なんかその、業界での信用とか無くなっちゃうでしょう!?」
日雇い虚空さん「…」
思い直したのか、ヴェセルは剣を構える。相変わらずボロの身なりだが、その鋭い視線、下手に近づけば容赦なく切り払うであろう威圧感は歴戦の戦士のものだ。その姿に吸血鬼は変わらず愉快そうに笑っている。戦うなら、答えはどちらでもいいのだ。

 

日雇い虚空さん再戦です。最新の0.85で、Lv125→105に弱体化されているということで。前バージョンで挑みます。

 


剣と剣がぶつかり、ヴェセルの重い一撃が吸血鬼の片腕を飛ばした。血しぶきで真っ赤に染まった床に大剣を落とすが、アネモネは冷静に腕を拾い。治癒の雨を唱えて治し。今度は銃を持つ。その隙にヴェセルは火炎瓶を投げるが、狙いが外れ。地面に落ちて砕ける。すると、辺り一面は火の海となり。長い柱、キャンドルなどが、次々と灰と化し——
ぜーむ「うわあああああああっ!?あっついいいいいっ!!」 可哀そうなネズミも灰になろうとしていた。

アネモネ「はははははははははっ!ふはははははははははははっ!」
日雇い虚空さん「…」
しかし、アネモネとヴェセルは互いを見つめ。ぜーむのことなど、欠片も気にしない。いや、存在を忘れているのだ。


鉛弾の雨を浴びせてくる吸血鬼の攻撃を防ごうとヴェセルは剣を振るい——哀れ。ぜーむはミンチになってしまった。
ぜーむ「うわああああああああ!!」
日雇い虚空さん「…あ」 流石に気づいたらしく。ヴェセルは静止した。

アネモネ「…ヴェセルよ。そやつは貴様の護衛対象だったのでは…?」 吸血鬼も困惑した様子で、すっかり血の酔いが醒め。素面のテンションに戻っていた。
日雇い虚空さん「………。依頼人はお前に恨みを抱いている様子だった。なら、お前を倒せば問題ないだろう。給金はかならず出してもらう」

アネモネ「やる気がまだまだあるようだな。なら、我は全力に答えてくれよう!」
吸血鬼は笑い、再び白熱とした戦いがはじまり————


終末の日が訪れた。



アネモネ「狭い。あまりの狭さに何かが潰されて息絶えているぞ」
日雇い虚空さん「すまない。なぜか私が振るう剣には終末を呼ぶ力が宿ってしまうようだ」

アネモネ「呪われているのか貴様は!」
日雇い虚空さん「…心当たりは」
ドラゴン&巨人「ぎゃおー!」「ぐるるるる…!」「ずどーんずどーん!」「ぐおーんぐおーん!

アネモネ「ええい、喧しいわっ!…はぁ。もうわけがわからぬ混沌だが。我はヴェセルを殴る!それだけだ!!」


巨人が暴れ、ドラゴンはブレスを吐き、終末を呼ぶ男が剣を振るう、激しい乱戦の果て…吸血鬼は勝利した。
日雇いの虚空さん「不味い…今月の生活費が…」

アネモネ「ふはははははははっ!そなたとの戦い。色々とあったが、素晴らしかったぞ。褒めてやろう!」
日雇いの虚空さん「…私も久方ぶりに楽しかった。負けることないと少しおごっていたのかもしれない…。また、貴方と戦いたいと思う。先ほどの話はまだ有効だといいのだが…」
憂いを帯びた瞳でアネモネを見つめるヴェセル。先刻までの闘気は失せ、その姿はどことなく頼りなげで弱々しい。その姿は思わず面倒を焼きたくなるような色気が漂っていた。

アネモネ「…そなた。我のヒモになろうとしてないか?幼女にまで世話をされる有様では、ラーネイレに白い目で見られるぞ」
日雇いの虚空さん「……そうだな。またどこかで会おう」

アネモネ「ふふ、また戯れよう」
吸血鬼は笑みを浮かべ、去っていくヴェセルを見送る…つもりだったが。大量の巨人とドラゴンが部屋を圧迫し。今にも押し潰されそうだ。面倒を置いていったヴェセルの尻拭いをする義理は無い。そう思ったアネモネは、後を追うように脱出した。

 


虚空さんがずっとおかしなことをしてくる…。私は真剣なタイマン勝負をするつもりだったのに。終末はさりげにAA追加モンスターの鉄巨人が混ざっていたね。この中に古代竜がいたら、けっこう危なかったと思う。それにしても、以前はPT全員が瞬殺されていたのに。アネモネ1人でも勝てるようになるとは強くなったものだ。感慨深い。

 



ドラクル「お帰りなさいませ。お嬢様」

エリザ「おめでとう、あなた。無事に戻ってきたってことは勝てたのでしょう」

ジル「はぅ~。マスター素敵ですです~」

マリー「ヴェセルという男は恐ろしく強いという話だったが…それに1対1で勝つとは、本当にすごいな」

アネモネ「ふふ、ふははははははははっ!最強無敵の超絶美形吸血鬼である我の勝利であるぞ!ふははははははははっ!ふはーはははははは!ははは………はぁ、流石に疲れた…」

エリザ「あなたがお得意の阿呆笑いを止めてしまうなんて…。そんなに激戦でしたの」

アネモネ「あの男は強く…そして、よくわからんことをしでかす。その対応に別の意味で疲れた。しばらくレシマス体験ツアーに入らぬ方が良いぞ。終末体験コースになってるからな」

エリザ「さっきスタッフの人たちが逃げていた理由がわかりましたわ」

アネモネ「あの状況ではしばし閉鎖であろうな。まあ、せっかく訪れた遊園地だ。他のものを楽しもうじゃないか。…エリザ。一緒に、コーヒーカップに乗らないか」

エリザ「え…その、嫌ですわよ。あなた、絶対めちゃくちゃに回すでしょう。………メリーゴーランドなら、一緒に乗ってもいいですわよ」

アネモネ(ぬわ乙女趣味…)「それより…的に射撃するゲームはどうだ?高得点で特大ネコぬいぐるみが貰えるようだぞ」

エリザ「ねこ…それでいいですわよ。うふふ、射撃スキルには自信ありますの。特大ネコはあげませんわよ」

アネモネ(あげるつもりだったのだが…)「良いぞ。我と勝負だ!」

 


マリー(2人きりになったようだな。さて、私は)

ドラクル「…」

ジル「…」
それなりに行動を共にした仲間であるが、まともに会話を交わした覚えが無い顔ぶれだ。特にドラクルはその禍々しい気配と言動に、つい殺意を抱いてしまうところがある。ジルは…よくわからない。アネモネによく楽しそうに笑顔を向けているが…。

マリー(なんだか気まずいな)

ドラクル「私はこういった所は不得意ですので。適当に休憩してまいります。ジルさん、マリーさん。お2人で楽しんでください」
そう言い残して、老紳士は姿を消した。微妙な空気を察したのか、それとも…。

ジル「仕方ありませんねぇ…本当はマスターと一緒に遊びたいのですけど。僕は良い下僕なので、邪魔しないのですです。ということで、お前で遊んでやりますよ。アレに乗りますよー!」
少年は意外と腕白な調子で、マリーの腕を引っ張る。その足が向かうのは凄まじい爆音を時折放っている、空中の線路…ジェットコースターだ。

マリー「え」

 

~3日後のレシマス体験ツアー迷宮~

アネモネ「さて、ドラゴンと巨人は消え、元通りに直ったようだな。あのまま残るようなら、流石に夢見が悪いからな~」
???「…しょう…ちくしょう……」

アネモネ「ぬ?」

冒険者絶対殺すマン「どうして僕がこんな目に…。こんなゲームを何度も何度も繰り返して…一体、何が楽しいって言うんだよ!」
怨嗟を吐くボロボロのローブを纏った黒い影。どことなく見覚えがある。

アネモネ「愉快だが?」
冒険者絶対殺すマン「何度もミンチにされる僕の気持ちを考えろ~~~~~~~っ!!
幾度の恐怖と絶望によってアンデットに変貌したぜーむが襲いかかってきた!


ボルトは『冒険者絶対殺すマン』に命中し燃やし尽くした。

アネモネ「ははは。少しは歯ごたえがあるようになったではないか。名前ぐらいは覚えてやろう。冒険者絶対殺すマンよ」

エリザ「”ぜーむ”だったと思いますわよ…。あなた、本当に楽しいの?ここに来るのも、もう28回目でしょう」

アネモネ「…正直飽きた。だが、我の勘ではまだ何かあるような気がするのだ。ということで、まだまだ行くぞー」

エリザ「ええ…」

マリー「…?」
ふと視線を感じる。後ろを見ると小さな女の子がこちらを見つめていた。柘榴のような赤黒い瞳。あどけないが整った顔を縁取るプラチナブロンド。髪留めから伸びる紐の先には鳥のようなものが付いており。パタパタと羽を動かしながら、幼女の肩に止まっている。違和感なく薔薇色の美しいドレスを着こなしている、その上品な佇まいから、貴族の娘だと思えた。
そう観察していると、目が合い。謎の幼女は微笑んだ。愛らしいが…なぜだろう?誰かに似ている気がする…。

アネモネ「何をしているのだ、マリー。置いていくぞ。でないと、そなたも次の周回でアトラクションの一部として殴るぞー」

マリー「まったく冗談に聞こえないな…」
アネモネを追いかける前にもう一度、謎の幼女を見ようとしたが、彼女が立っていた場所には何も無く。まるで幻のように消えていた…。

 



ジル「助けを求めてるくせに、相変わらず腹立たしい態度ですね。やはり肉を削ぎ落してハンバーグにしてやりませんか」

ドラクル「ジルさん。お待ちください。お嬢様は以前、不味そうとおっしゃっていました。ですので、麻酔をかけ。生きたまま脳を開き」

エリザ「やめてちょうだい…!怖い、本当に怖いですわ!」

マリー「………。小さい女の子…もしかして、さっきの子か?」

アネモネ「ほう?先刻、呆けていたのはその少女に見惚れて…マリー、そんな趣味が」

マリー「違うっ!私たちの事を見ていたようだから、気になって。それに、誰かに似てて…そうだ。お前に似てたんだ」

アネモネ「なるほどなるほど。我のように麗しくも可憐で」

マリー「危険だと思ったんだ。私を見つめる瞳は今すぐ獲物の喉を噛み千切ろうと狙っている飢えた獣そのものだった」

アネモネ「えらい言われようだ。…否定はせぬが。そなたにそう評される少女とは…面白そうだ。是非、会いに行こうではないか」

 



アネモネ「終末パーティー会場から修復されたというのに、また荒れ果てておるな」

ドラクル「中の人も大変でございますね」

アネモネ「今、我らを襲ってくる機械兵には中の人はいないようだな。人型機械でここまで精巧に作られているとは…何体か持ち帰りたい」 どういう部品が組み込まれて動いているのか、想像してワクワクする吸血鬼だが、

ジル「くひ、ひひひひひっ!機械なんて僕の魔法でビーリビリのジャンクにしてやるのですです!」

マリー「どんなに頑丈な装甲でも、関節部分が弱いところは鎧と同じだな」
容赦なくライトニングボルトで焦げカスにショートさせていくジル。器用に関節の隙間に大斧をねじ込み、破壊するマリー。転がるのは原型を失った残骸のみだ。

アネモネ(我の楽しみが…。あの2人、似ている所があるよな。この前、ジルに絶叫系を連れ回されていたようだが…我が見かけた時には一緒に楽しんでいたな)


《????》「ふふふっ、こっそり国境視察から抜け出して正解だったみたい。ここは楽しいところね。パルミアにこんな施設を作る技術があるとは、とても思えないけれど…。これもネフィアとアーティファクトの力の賜物、というやつなのかしら」
鈴を転がすような声で独り言を呟く謎の幼女。VIPルームなのか、それとも従えている機械人形たちに用意させたのか、豪華な大部屋で金色に輝く機械竜の上に座り、寛いでいる様子だ。

アネモネ「あれが渦中の少女か」(はて…?噂で聞いたことがある、イェルス国の幼女王リドリーの風貌に一致しているような?)
《????》「ふぁあっ、さてと…。お昼寝の時間だし、じいが心配するからそろそろ帰ろう。…ねぇ、其処の貴方?最後にもうひと暴れしたいから、私の相手をしてくれない?…これでも少しだけ期待しているのよ。どうか私を失望させないでね?」
にっこりと笑う幼女。一見、愛らしい姿だが、その小さな身体から張りつめた殺気を放っていた。細めた赤黒い瞳にあるのは無邪気な残虐さだ。

アネモネ「はは、ふははははははっ!なんて美しい。素晴らしい目だ。そうか、我の勘はずっとそなたを求めていたのだな!」

エリザ「本当にあなたがもうひとりいるみたい…あの子、人間ですわよね?」

ドラクル「人間ですよ。その幼い身体に血と死の匂いが染み込んだ人間です。将来が楽しみでございますな」


響く銃声、風を切る矢、焦がす雷、交差する2つの刃、重々しい鈍器のような大斧が謎の幼女へ同時に襲いかかる。一気に追い詰められたように見えたが。謎の幼女は焦るどころが、ますます楽しそうに笑った。
《????》「素敵…。なら、私も少しだけ本気で遊んであげる」
更に殺意が増す謎の幼女。殺戮は最高の娯楽であると、心の底から笑っていた。

アネモネ「”少し”でいいのか?我と我が友、素晴らしい下僕共の力、とくと味わうが良い!」


矢は《????》に命中し 殺した。
《????》「あー楽しかった♪」 倒れたように見えて、謎の幼女はのんびりと寝転がっていた。

ジル「うげっ、なんだよこの女。確実に当てたのに余裕しゃくしゃくしてやがる…ですね」
《????》「あなた達の顔、覚えておくわ」
謎の幼女はにっこりと微笑んで、機械竜の背に乗り。天井を破壊して、飛び去った。開いた大穴から注ぐ、日の光が眩しい。

マリー「なんか…すごい子に好かれたようだな」

アネモネ「他人事のように言っておるが、そなたも含まれているぞ。しかしまあ、10年後ぐらいが楽しみであるな。真っ赤に熟した果実の味は極上であろうな~」

マリー「お前…」

エリザ「あなた…」

アネモネ「はっ…!いや、その。まだ手を出しておらぬだろ…エリザ、やめぬわああああああああっ!!」

 


《????》戦も弱体化する前バージョンで挑んだのだが…やはりフルメンバーだと余裕だな。道中にいるメタル・クレイドルがそこそこ硬いので、《????》の周りに配置されていたら、もっと違っていたかもしれない?まだまだ本気ではない&PCのことを気に入ったというセリフがあるので、また出番があるといいなぁ。あと残りの現在実装されている強敵ボスは魔女関連か…うん。頑張ろう。

 

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