聖騎士吸血鬼の伝説28 思い出のジュアの抱き枕

elonaプレイ日記月明かりの祝福『アドニス』



アドニス(父上がノースティリスに来る……嬉しい、嬉しいが)
考え込む少年は、ぼんやりと上の空で釣った魚を調理し…キレアジの刺身を作った。アドニスは料理の技術の向上を感じた。新しい称号を獲得した!

アドニス「…パルミア一番?」

ルシアン「料理スキルLV50で習得できる称号だな。これで今後は料理を選んで作れるわけだ。おめでとう~坊ちゃん!」

デイビッド「称号習得まで、何が出来るのかわからないって。不思議な話でやすね」

ルシアン「確かに…どんな調理道具でもステーキもパフェを料理できる時点で、一種の魔法かもな?」

ミア「これでどんどん活け造り料理を作って、どんどんお店からお金回収できますねー♪すべて魚屋にしてやりましょう!ドニちゃん♪」

アドニス「…あ、ああ、そうだな」(…これで父上が喜ぶ料理を作れるかな)

 


どれを読む?祝福された羽の生えた巻物を読んだ。《狂気の杖》は羽が生えたように軽くなった。《狂気の杖》は羽が生えたように軽くなった。《狂気の杖》は羽が生えたように軽くなった。《狂気の杖》は羽が生えたように軽くなった。

アドニス(これで良し…)

ルシアン「アードニス~。隅でゴソゴソなにやっているの~?」

アドニス「うわ…おどかすな。《狂気の杖》を軽くしていたんだ。これでミアが装備できるはずだ」

ミア「ボクのために…ありがとう~、ドニちゃん。わ~、こうして手にすると………なんか杖から呻き声が聞こえますね。こっわ」

ベアトリクス「闇落ちした魔法使いが持っていたという杖だからね。油断するとダークな気分になってしまうから、気をつけてね」

ルシアン「何かデコったらどうだ?自分好みにカスタマイズしたら、怖くなくなるかも?」

ミア「う~ん。そうですねえ…リボンとキラキラビーズ…あと、ちょっぴりラメをぬりぬりしましょうか」

数時間後…《狂気の杖》は生まれ変わった!先端の、角を生やした頭蓋はキュートなピンク色に染まり。マカロン、ケーキなどのビーズが王冠のように飾り付けられた。両角にはツインテっぽくリボンが結ばれている。…呻く声が泣き声に変わった気がする。

ミア「うひ。可愛くなったのですー♪」

ベアトリクス「これはこれは…最高な出来だね」

ルシアン「わーお…」

アドニス(可愛い…?可愛い、なのか…?)

デイビッド(恐ろしい女子力ですぜ…!)

 



アドニス(父上の訪問に備えて、しっかり自宅を片付けないと…)
ジュアの抱き枕を片付け…少年は困ったように眉をひそめる。その視線の先にあるのは物凄く重いアイテム、宝箱と水桶だ。これも片付けなくてはならないとアドニスは気合を入れて、水桶の端を掴んで引っ張る。だが、1ミリも動かない。しかしそれでも、アドニスは後ろに歩くように足を動かすが…カーペットがぐしゃぐしゃになるばかりで、水桶は動くことは無かった。

アドニス「はぁ…はぁ…はぁ…ぜぇ、はぁ」

ルシアン「…アドニス。すげえ頑張ってるけど、ふかふかパンにしたらいいんじゃないか?」

アドニス「ぬう…確かにその手はあるが、親切なひとから頂いた家具をパンにするなんて、申し訳ないと思えてな」

ルシアン「大丈夫大丈夫。クソみど…親切なひともきっと邪魔になっているより、美味しいパンになることを望むはずさ。さあ、宝箱と水桶をパパンとパンに変えようぜ~」

アドニス「……そうするしかないか。あ、そういえば…鍵開けしてなかったな。中身を出してからやろう」

ルシアン「坊ちゃんは律儀だなー」(大したもの入ってないと思うけど)



アドニス「小さなメダルだ」

ミア「小さなメダルですー♪」

ルシアン「おお、宝箱から出てくると嬉しいものだな」(…すこーしだけ評価を変えてやるか。ムカつく緑のエレアぐらいに)

 


改装された大広間に鎧の像が立ち並び、その中心に置かれた玉座は堂々とした存在感を放つ。まるで王の間のような雰囲気だ。

アドニス「…どうかな?」

ミア「すっごく良いですよー。ふひひ…玉座に座るドニちゃんの肩に乗る女王様なボク。すごく良いです」

デイビッド「くく…それなら、アッシはボスに侍る弾除けになりやしょうか」

ベアトリクス「じゃあ、私は右腕で…実は黒幕になろうかな」

ルシアン「物騒な集団になってな~い…?それにしても……なんだかアドニスの実家っぽい内装になったなぁ」

アドニス「父上が寛げる空間にしたいと思ってな」

ルシアン「…それって、アドニスがやりたい…いや、やりたいことなんだろうけど……」

アドニス「…?」

ルシアン「……あ、そーだ!もう12月じゃん。皆でノイエルに行こうぜ!」

アドニス「え?…ああ、そういえば祭りの時期だったな」

ルシアン「親父さん年始に来るって、連絡が来ていたよな。よーし!即出発だぜー!」

アドニス「うむ…?」

 

~ノイエル~

深い雪に覆われた大地を進み。辿り着いた先にあったのは、この季節がもっとも賑やかな街だ。沢山のもみの木が色鮮やかに飾られ、魔法で作られた光のイルミネーションが7色に輝いている。どこからか、祭を祝う聖歌も聞こえてきた。

ミア「わぁ~、綺麗ですねー。ここがノイエルなんですねー!」

アドニス「そういえば、ミアは初めてだったな」
ノイエルはノースティリス北東の雪原に存在し。パルミア、ヴェルニースなどを繋ぐ街道から外れた辺境だ。慣れた冒険者は交易のために自宅を隣に建てるらしいが…。アドニスはそういったことをしていないため、訪れることが無かった。

ミア「はい。ボク、今年生まれた0歳児ですから」

デイビッド「実はアッシも初めてですね。昔の…仕事ではここまで来ることは無かったですから」

ベアトリクス「私も同じくだね。…へっくしゅっ!おっと、ごめん」

アドニス「ベア姉、大丈夫?宿で休む?」

ベアトリクス「ありがとうアドニスくん。でも、心配無用さ。メデューサの血を薄っすら引いているだけで、鱗は無いから。証拠として…ローブの下を触ってみる?」

アドニス「え…その。遠慮します」

ベアトリクス「そう…残念だなあ」
初々しく顔を赤く染める少年に、ベアトリクスは悪戯っぽく微笑んだ。その様子にミアは不機嫌そうに目を細めた。

ミア「むー…ドニちゃん。ボク、寒いです!温めてくださーい」

アドニス「ぬ?…じゃあ、ここに入るか?」
そう指が示したのは、白いシャツの襟元。つまりアドニスの服の中だ。少年の滑らかな白い肌に直接触れ合うことを想像し。ミアは赤面した。

ミア「ふええ…ドニちゃん、そういうことは2人きりの時に~~」
半妖精は逃げるように飛んで行ってしまった。その姿にアドニスは本当にわからないという様子で呆然とした。

アドニス(何かおかしなことを言ってしまったのか…?)


着ぐるみのバイト「そこのお兄さんお姉さん!癒しのジュアを信仰しませんか~!今なら、と・く・べ・くに、ジュアの抱き枕が付いてきますよ~~」


ルシアン「今年もやってるな~。去年は坊ちゃんが一心不乱に改宗を繰り返しての、抱き枕集めをしていて…なかなかにホラーだったなあ」

アドニス「やり方を教えたのはお前じゃないか」

ルシアン「多すぎるって。まあ、ふかふかで気持ち良かったけど…」

ベアトリクス「あの大量のジュアの抱き枕にはそういうエピソードがあったんだね。そういえば…私が石化から目覚めた時はその中心に立っていたんだよね。…内心、やばい所かと思ったよ」

デイビッド「すいません。姐さんをそこに動かしたのアッシなんですよね。なんか癒しパワー効果あるかな~と思いやして」

ベアトリクス「それじゃあ、お礼を言わないとね。私はこうして今、デイビッドくんとお話をしているのだから」

アドニス(…色々と、皆の思い出があったんだな)

 


そこそこ歩き回ったところで、一行は露店が設置したガーデンテーブルの席に座り。店員を呼び止め、冷えた身体を温める物をそれぞれ注文する。

ルシアン「ビアひとつ。あとチキンお願いします~」

デイビッド「アッシも同じ奴で」

ベアトリクス「私はウィスキー2つに…やっぱチキンかな」

ミア「ボ、ボクもビアで…」

アドニス「ホットミルクとチキンを2つお願いします。ミアもそれでいいよな?」

ミア「はい…えへへ、お揃いですね♪」

アドニス「そうだな」

先に運ばれてきた飲み物を手に取り、一行は乾杯する。

「メリークリスマス!」
そう言って、ぐいっと飲む。冷えた空気に乾いていた喉が潤い。自宅で寛ぐような…落ち着いた気分になってきた。アドニスはふとミアを見つめると、美味しそうにミルクを飲んでいた。

アドニス(前に…意地を張って、ビアを一気飲みし。ふらふらに酔っ払って、情けないことになったことがあったな)
ミアも同じことになるか分からないが…彼女の楽しそうな顔に、これで良かったと思う。

アドニス(無理に背伸びしなくていい。…誰かにそう諭せるほど、成長できてないけどな)
去年のノイエル祭で呪い召喚されたブレイドΩに千切りされたルシアンは、今ではドラゴンもイスも殴り倒すほど強くなった。その勇姿にアドニスは焦りを感じてしまう。もっと戦えるように、強くなりたい。父上に会っても、恥ずかしくないように…

アドニス(…俺はそう考えて、父上のために改装していたんだな)
今、こうして一緒に…祭りを歩いて、同じ卓を囲んで食事をしている皆の家だったのに。困った表情を浮かべていたルシアンを思い出し。今になって、罪悪感を覚えた。

ルシアン「…坊ちゃん?チキン冷めちゃうぞ」
そう声をかけるルシアンの片手には綺麗に骨になったチキンが握られていた。考え込んでいる間に来ていたようだ。こんがりパリパリに焼けたもも肉から漂う、良い匂いを意識し。思わず涎が溢れるが、アドニスはそれを飲み込み。ルシアンの青い目を見つめ、呟くように言った。

アドニス「その…すまない」

ルシアン「ええっ?チキンで謝ることが!?」

アドニス「違う。なんだそれは…。その…少し前に、お前が自宅で言っていた言葉の意味がわかったんだ」

ルシアン「…へえ。それなら良かったよ」

アドニス「だから、元通りにしようと思うんだ。皆の思い出が詰まったジュアの抱き枕を」

ルシアン「うんうん…うん?」

 

~山道~


アドニス「さて、今年はもう数日で終わる。だから、まだ未踏破である山道を抜けて…ラーナの」

ルシアン「やっと一緒に入ってくれる気になったんだな…温泉に♥」

アドニス「そうか。男に戻る気になったか」

ルシアン「ええ~。坊ちゃんはそっちの裸に興味が」

アドニス「阿呆なことを言ってるとミンチになるぞ。山道はなかなか強敵が出るという話だ。油断するな」

ルシアン「大丈夫大丈夫。俺たちならサクっと」



ルシアン「クリアしただろ」

アドニス「本当にそうだったな…」

ミア「わあ~、池が茹ってるー?変な匂いがするのです~」

ルシアン「それが温泉だな。匂いも温泉のもので、害は無いはずだぞ」

ミア「すっごいオープンですよ!?その辺を歩いている人に丸見えのモロ出しじゃないですかー!」

ルシアン「うん。だから、着衣推奨の温泉だぞ」

ミア「ふえっ?」

アドニス「…ルシアン。知ってたんだな。脱衣する必要はないことを」

ルシアン「ははは。反応が面白かったから、秘密にしてた。ドキドキしたろ」

アドニス「お前なあ…」

ルシアン「さあさあ、温泉に入ろうぜ。ゆっくりしっとり布越しのお付き合いをしようぜ~」

 

服を着たままとはいえ、多くの見知らぬ人たちがいる空間へ踏み入れるというのは緊張するものだ。流石に靴やマントを脱ぎ。アドニスは恐る恐る、素足を湯につける。…熱い。けど、思わず引っ込めるほどではない。そのまま身体を沈めていくと、熱が全身を包み、隅々まで温かさが広がっていく…。

アドニス(あったかい…)
すっかり気が緩み。堪能するように目蓋を閉じる。少し経ってから、開けると…紫色の瞳と目が合った。


アドニス「…父上?」

????「久しいな、我が子よ」

 


 

クリスマス→大晦日温泉旅行と、のんびりとした内容になりました。次回もキャラRP会話がメインになるかも?
今年はついにElinのsteamストアページが出て、嬉しい年になりましたね。浮かれるあまりElinPCをもう描いていたりと、気が早いことをしてしまっています。 まだゲームとして遊べるには時間がかかるようですが、本当に楽しみです。
それではメリークリスマス。そして、良いお年を。来年もよろしくお願いします。

 

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