聖騎士吸血鬼の伝説17 ピラミッドラビリンス

elonaプレイ日記月明かりの祝福『アドニス』



アドニス「デイビッド…”あ~ん”してくれ」

デイビッド「へっ?ぼぐぅっ!?」
突然、奇妙なことを言い出すアドニスに呆然するデイビッドの口にねじ込まれる柔らかな物体。味はない。ぐにぐにした食感は生肉っぽい。そのまま押し込まれ、飲み込むと、デイビッドの頭脳に変化が起こった。

デイビッド「ぎょえーーっ!?」
デイビッドは何かを忘れた気がする。デイビッドは加速の使い方を閃いた!デイビッドの速度は成長期に突入した!デイビッドの栽培は発達した。デイビッドは不器用になった。デイビッドは回避の技術の衰えを感じた。デイビッドの回避は衰えた。

デイビッド「ア、アッシの頭の中に爆発的なことが起こって…!?」

アドニス「加速の魔法がエンチャントされた生ものの装備だ。これで、いつでも詠唱できるようになっただろう」

デイビッド「…確かに加速が唱えられるようになりやしたね。しっかしまあ、ボスも悪いおひとですねえ。いきなりあ~んとか、ドキっとしましたぜ」

アドニス「父上は仲間に生ものの装備を渡す時、あ~んするのが礼儀だと言っていたが…違ったのか?」

ルシアン「まったくおかしくないぞ~。ということで、俺にもしてくれよ♪」

アドニス「ルシアンはなんか嫌だな」

ルシアン「ええ~っ?」

ベアトリクス「…私はどうかな?」

アドニス「…」 アドニスはしばし無言でベアトリクスの艶やかな唇を見つめ、顔を赤く染めた。

ルシアン「きゃ~坊ちゃんのえっち~」

アドニス「な、何を言っているんだ…!…もう面倒だから、今後は渡すだけだ。あ~んは無しだ!」

「「「えー」」」

アドニス「俺が”えー”なんだが?」

 



デイビッド「くっひひーいっ!」 速度91→144になったメイドは楽しそうに笑いながら両腕を広げて走り回る。

ルシアン「おお、軽快な動作。俺(速度150)についてこれるようになってるじゃないか」

デイビッド「やっとアニキの背を追えますぜ。と言っても、まだまだ持続ターンが短いすけど。それに、MP消費がでかくて…連続で唱えるにはきついっすね」

アドニス「俺もすぐMPが切れてしまうな。もっと魔力を上げないとな…」

ベアトリクス「何事もコツコツとやるしかないよ。何度も詠唱して、反動で全身から血を噴き出して血まみれになろうが、ミンチになるギリギリまで」

ルシアン「魔法って、恐ろしいなぁ…」

 


更に聖なる盾を習得させた。次は英雄かな。呪いの言葉を消しておきたいので、後ひとつ覚えさせないとな(MMA系のペットに魔法習得させることについては以前の記事で詳しく書いています)銃メインで戦わせたいので。適当なものを習得させて、対応する呪われた魔法書を読ませて忘却させればいいかなー

 



アドニス「ここがピラミッド…今まで見てきた場所とは異質な雰囲気だな」

ベアトリクス「古代の秘宝が眠ってるネフィアだと聞いたが、ノースティリスにこんな文明あったかな…?」

デイビッド「実はミイラマニアの博物館で。館主がコスプレをしていたら、本当にミイラになっちまって。今や魔物の巣窟に…という噂話があるようですぜ」

アドニス「それが本当なら、ここにいるミイラたちは元は従業員なのか…?」

ルシアン「眠らず働きづめだろうよ。ぐっすり眠らせてやろうぜ」

アドニス「…ああ」



デイビッド「…うん?アニキと姐さんの姿が見えないすね?」

アドニス「おかしいな。さっきまで近くに居ると思っていたんだが…」

デイビッド「うーん…あれこれ考えようにも、次から次とミイラのお客さんが騒がしいすね…!」
2丁拳銃を抜いたメイドは迫ってくるマミーに銃弾を浴びせる。だが、決定的なダメージにならないのか。マミーはよろめいただけで、再びふらふらと歩いてくる。アドニスは機関銃で追撃し、頭を吹っ飛ばした。首から上を失ったマミーは糸が切れたマリオネットのように倒れた。

アドニス(離れても紐の効果で俺の元にテレポートするはずなのに…。もしかしてテレポートが発動していないのか?)
そう考える少年の背中に衝撃が走る。殴られたのだ。後ろを見ると、グレイターマミーが干涸びた手を伸ばしていた。

アドニス「…っ!」
ぞわぞわと全身に広がる感覚。状態異常、恐怖だ。頭では戦わなければいけないと思っているのに、銃のトリガーにかけた指に力が入らない。どう動くべきか思案する少年を追い詰めるように、グレイターマミーは腐った手をこちらに向けて迫ってくる。強制された恐怖とは別の、本物の恐怖を抱きそうになるが———


グレイターマミーの背後から現れた拳は、その脳天を変形するほど力強く叩き。更に追加属性攻撃によって、グレイターマミーは氷漬けとなり、粉々に砕けた。

アドニス「ルシアン…!助かった」

ルシアン「アドニス、デイブ~、迷子になるなんて~…えらい探したんだぞ」

アドニス「迷子はお前だ」

ルシアン「ひどーい。再会した可憐な美少女にかける言葉は優しくあま~い…あれ?ベアさんいないのか?」

デイビッド「姐さんもアニキ同様、消えちまったんすよ。火力は頼りになりやすけど、耐久面が脆いっすからね。心配でやすね…」

ベアトリクス「おや、心配してくれてありがとう」

デイビッド「どわっ!?」
アドニスたちが通ってきた道の反対側から現れる青いローブの魔術師。穏やかな微笑みを浮かべるその姿は無傷のようだ。

ベアトリクス「どうやらこのネフィアはテレポートが無効にされるようだ。それに道も迷宮のように複雑で、1度離れると合流するのが難しい構造になっているようだね」

アドニス「厄介な場所だな…。気をつけて進もう」

 



アドニス「はぐれたな…」
襲いかかるモンスターたちの相手をしながら、互いに離れないように注意していたが…。気付けば、アドニスは1人になっていた。探そうにも、目前にこちらの存在に気付いた古代の棺が殺意を放っていた。

アドニス「…俺1人でも大丈夫だ。このまま突破してやる!」
少年は堂々と、武器を構え———


後退していた。更に現れたグレイターマミーの接近する手から逃れるために、引き撃ちを繰り返し。いつのまにか引き返していたのだ。

アドニス「………ルシアン!デイビッド!ベア姉!…いないのか…?」
呼びかけるが返事は無く。耳を澄ましても、ミイラの呻き声とサソリが這う音が聞こえるだけだ。寂しさを感じたが、聴診器から聞こえる鼓動から、皆生存していることは分かっていた。…なら、安心して先に進もう。苦戦はするだろうが、きっと先に進める。アドニスはそう己を奮い立たせ。まだまだ敵がいる道へ前進した。


勇敢な決意であったが、アドニスは窮地に立たされていた。挟み撃ちにされた少年の細い身体はサンドバッグのようにミイラたちに殴られ、瀕死だ。咄嗟に染みついた癖でテレポートの杖を振るうが、このネフィアはテレポート無効であった。

アドニス(倒すしかない…だが)
交互から来る恐怖の手によって、恐怖状態になり。反撃する余裕がない。けれど、アドニスは諦めない。このままミンチにされてなるものかと回復ポーションを飲み干した。



アドニス「…!」
そうだった。回復ポーションには状態異常を弱める効果があった。しかし、再び恐怖の手に殴られ。恐怖状態にされてしまった。

アドニス(それでも…何度も回復すれば、攻撃できる隙が出来るはずだ)
そこそこは成功するようになってきた軽傷治癒を唱え。また恐怖状態にされようが、軽傷治癒を唱える。それを繰り返し…やっと解除されたターンが回り。アドニスはレッサマミーを切り払い、ミンチにした。残りはグレイターマミー。恐怖の手を避けるため、少年は銃を構えた。

 

時間はかかったが、1人で道を切り開き。奥に辿り着いたアドニスは階段を見つける。この先にボスがいる。そんな予感がする。仲間は行方不明のままだが…。部屋の様子を見たいという好奇心に駆られ。少しだけ見るだけなら、という言い訳を胸に。少年は階段を降りた。


ルシアン「あれ、アドニス…?」

アドニス「ルシアンなぜ…いや、他のみんなも先回りしているんだ?」

ベアトリクス「ネフィアの階段の不思議という奴だね。私の見解を…話すには穏やかじゃない状況だから、また今度にしておくよ」

デイビッド「いや~な組み合わせが揃っていやがりますね。まあ、アッシたちが揃っちまえば、大したことないですけど!」

アドニス「確かにそうだな。いくぞ!」
分断されていた時の苦労が嘘のように難なくモンスターたちを倒していく一行。残りの脅威はピラミッドの主『ツェン』だ。死の宣告というスキルを持ち。宣告された対象はターン数が終了すると9999の強制ダメージを受けてしまう。なら、死が訪れる前に倒せばいい。アンデッドは火炎属性が弱点だ。アドニスはいざという時に取っておいた炎の衝撃の杖を手に取った。



ルシアン「あっつ!?アドニス、俺に当たって…」 そう言いかけたルシアンの身に電撃が走る。「びゃあああああぁ!?」

ベアトリクス「すまない。私の雷も当たってしまったようだ」

アドニス「俺もすまない。こっちからやってみる」
アドニスは移動して、もう一度魔道具を振るう。ベアトリクスも同じように移動し、ライトニングボルトを唱える。そして、

ルシアン「ぐわーーーーーっ!?」 再びルシアンに直撃した。

アドニス「…どうしても当たってしまうな。だが、試行錯誤しようにも死の宣告は待ってくれない。ということで、ルシアン耐えてくれ」

ルシアン「えぇ!?マジでえぇ!?なんだけど!?」

デイビッド「アニキ!安心してくだせえ。射撃は誤射しませんから!」

ルシアン「ははは、生温かい言葉ありがと~…」(よく考えたら、前衛俺しかいないじゃないか…!?いや、そんなことより。とっとと終わらせてやる!)


ルシアンはピラミッドの主『ツェン』を殴って殺した。

ルシアン「ふぅ~…。アツアツビリビリと交互に責められて、俺にそんなあぶねえ趣味は」

アドニス「あぶない趣味?」

デイビッド「それは痛くされて悦ぶ性癖のことだと思いますぜ」

アドニス「ルシアン…そうなのか…?」

ルシアン「違うぞっ!?」

ベアトリクス「人に迷惑かけなければ、どんな趣味もあると思うよ」

ルシアン「違うって~~~っ!!」

 


ふとピラミッドを壁破壊せずに攻略してみようと思い。挑んだら、想像以上に大変だった。ボスより道中が長い。ペットとはぐれるのと、恐怖で行動制限されるのが地味に面倒。最近では採掘して進むのが普通になっていたからな。こういう難易度の固定ネフィアだったと、楽しめたね。ボス戦用に魔道具を取っておきたかったので、余計苦戦したところもあるが。

今年のプレイ日記を閲覧していただきありがとうございます。Elin宿の開発がけっこう進んでいることにsteam公開への期待をしつつ、年を越そうと思います。来年もよろしくお願いします。

 

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