クレイモア吸血鬼の旅行記109 邪悪なる鉄槌

elonaプレイ日記踊れ月光『アネモネ』


ステンドグラスを通した色鮮やかな光の下。月のように淡く光る金の三つ編みを垂らした背中は、静かに祈りを捧げていた。

マリー「………」

アネモネ「…吸血鬼が作った大聖堂でお祈りとは、変わったことをする」

マリー「ここは落ち着くんだ。己自身に向き合うことが出来る。私にとって、充分な理由さ。お前もそう思って、作ったんじゃないか?この場所を」

アネモネ「…。さてな」

マリー「…そういえば、気になったんだが。猫の像なんてあったか?」

アネモネ「ああ、エリザによって猫を祀る場となったのだ。つまり、お前の祈りは猫へ届くのである」

マリー「どういうことだ…??」

アネモネ「それはともかく、お前に……渡したい物がある。我からの気持ちだ」
そう言ったアネモネは懐から何かを取り出す。それは小さく。吸血鬼の青白い手の中に収まっている。一体なんなのか、見つめていたマリーの手をアネモネはそっと取り。その指に輝く美しいリングをはめようとし…

マリー「ま、待て…!?待ってくれ!!」

アネモネ「なんだ。どうしたのだ?」

マリー「気持ちは嬉しいが…その、私には妻と子が」

アネモネ「ふ、はははははははっ!お前は本当に愉快であるな。ふふっ」

マリー「…っ!!お前なぁ!すぐそうやって人を玩具にして…!!」

アネモネ「以前にも指輪を渡したというのに、また勘違いしてるお前もマヌケであるぞ」

マリー「誰だって間違えるだろうが!場所を考えろ…!!」



マリー「これは…すごく良いじゃないか」

アネモネ「ふふっ、ひたすら店で粘って集めて合成したのだぞ~。思い存分、努力した我を褒め称えるが良い」

マリー「はは…本当にすごいよ。私には真似できない忍耐強さだ」

アネモネ「そうであろう、そうであろう。銘もお前に贈るにはぴったりで素晴らしいであろう~」

マリー「…。お前が私のことをどう思っているのかよくわかった」

 



更新したマリーの装備の一部。ルルウィの憑依付き羽は我ながら頑張ったな。
お守りは追加打撃エンチャント3つを合成したもの。数値を高くするメリットがあるのか、わからない。完全に趣味です。ただエンチャント数値が1番高いものをベースにした方が良い。ということを知らない頃に作ったものなので、もっと高い数値に出来たかもしれないな。また集まったら作ろう。

他のメンバーの装備も更新しました。主に耐性埋めで、量が多いので、一覧に。画像を押して拡大してください。耐性以外で付けたエンチャントではドラクルに切り傷とルルウィの憑依(背中)かな?耐性用に装備させていた靴もセブンリーグブーツ(速度UP)に変えたいな。
まだまだ合成してない魔法威力やスタミナ吸収とかあるけど。なかなか出ないのもあって、どうも慎重になってしまう。また納得する組み合わせが出来そうだったら、一気にやるかもね。

 



アネモネ「…ふむ。……そうだなぁ。そうするか…」

エリザ「…先ほどから私のことを見ていますけど。一体なんですの?」

アネモネ「エリザよ、決まったぞ。遺伝子組み換え装置に入るが良い」

エリザ「え?嫌ですわよ」

アネモネ「そうか…仕方ないなあ。予定を変更して。今日はデートの時、エリザがどれほど愛らしく初々しかった話を語るとしよう」

エリザ「入りますわよ!入ればよろしいのでしょう!!」


エリザはマッドシープの遺伝子を受けついだ! エリザはレベル79になった!

エリザ「ううっ、なんだかモフモフな気分ですわ…」

アネモネ「おお、高LVモンスターと合成することによって、HPと速度がぐんぐん上がるな。よし…LV100以上までやってみるか」

エリザ「そんなにやるつもりですの…!?」

アネモネ「神に挑むにはそれぐらい上げた方が良いと思うからな。さあ、どんどん上げるぞ~」

 

AA追加モンスター有りにしていると、LV100以上のNPCが援軍の巻物から出てくるので。ペットのLV上げが楽ですね。その分、訓練費が上がるけど…。PCのLV上げればブラックプチとか出てくるのだろうか?



エリザ「ふぅ…やっと終わりましたわ」

マリー「お疲れ様。私も覚悟して頑張るよ」

アネモネ「マリーは入らなくても良いぞ。たださえ恐ろしい速さの大食いというのに、我が城の食糧が無くなる」

マリー「そんなに食べて……いや、食べていたか?」

アネモネ「自覚はあったか。さて、ドラクルとジルよ。待たせたな」

ドラクル「はい。お嬢様」

ジル「はーいですですー」

アネモネ「こうして遺伝子合成していると、そなたたちを下僕にしたばかりの頃を思い出すな。………」
ふと吸血鬼は何か考えるように黙り込み。思案する紫の瞳の視線の先にあるのは…

ドラクル「どうされました。お嬢様?」

アネモネ「…いや、そのまま思い出に浸ってしまったようだ。気にするな」



アネモネ「HP3000以上、速度500以上、そしてBPを使用して、回避と見切りスキルが150にもなったな。これで…」

ドラクル「神殺しといきますか。とても愉快な戦いになるでしょうね。ふふっ」

アネモネ「いや、その前にプチへの復讐をする」

マリー「プチへの復讐!?」

 

~ダンジョン-大聖堂-~


アネモネ「そうだ。ブラックプチを我1人でミンチにしてくれよう…!」

エリザ「願いの杖を使ってまでやることですの…?」

マリー「そもそもなぜここでやるんだ」

アネモネ「ここは広く美しい。戦うには”ばえる”という奴だからな」

マリー「私の安らぎの場が…お前の血に塗れるのか」

アネモネ「ぬう~…見るがいい。我が力をな!」



ドラクル「LV500もあるだけあって、プチとは思えぬステータスでございますな。そして、幻影の光線、ナイトメア、アイスボール、混沌の渦、轟音の波動、魔力の集積、魔力の嵐と、強力な魔法を使うようです」

エリザ「あなたとジルがミンチにされたのは魔法でしたわよね。本当に大丈夫ですの…?」

アネモネ「まったくエリザまでも…。我だって、鍛えているのだぞ。肉体も魔法の熟練度もな!」


ブラックプチは麻痺した。ブラックプチは混乱した。ブラックプチは毒におかされた。ブラックプチは眠りにおちた。

アネモネ「ふふ…ふはーはははははははっ!!どれほどのLVであろうが、『』《》が無い普通のモンスターよ。面白いほど状態異常になるな!ははははははははっ!」

ジル「わぁ~、すごいですです♪粘液〇〇〇野郎が身動き出来なくて、ざまあみろー…ですね♪くひひひひひ♪」

アネモネ(そこまで言うとは…けっこう根に持っていたのか)


矢はブラックプチに命中し 混沌の渦に吸い込んだ。*ぷちゅ*

アネモネ「見たか。これが我の実力よ。ふははははははははっ!ふはーははははははははははははっ!!」

エリザ「…疑って悪かったですわね。圧勝する姿、素敵でしたわ」

アネモネ「勝利の女神よ。我にキスしても良いのだぞ?」

エリザ「そういうところはまったく変わらないですわね…!」

アネモネ「エリザ?なぜ頬を摘まむ?そっちではぬわああああああああああっ!?」

 


アネモネ「いたたた…我の柔らかほっぺにいつも意地悪しおって。まあ、それもまた愛」

エリザ「全力でやってもいいのですのよ?」

アネモネ「さ、さて。次は皆で腕試しするぞ。相手は…最強のかたつむり、ランドアーチンである!」


ジル「はわわ…LV9999ってなんですか!?」

アネモネ「速度2000のかたつむりとは、驚嘆であるな。先ほどのブラックプチと違い。魔法を使わぬが、圧倒的なステータスで殴ってくるぞ」

エリザ「1番HPが低いあなたじゃなくても、攻撃が当たったらミンチですわね…」

アネモネ「安心するがよい。我が魔法を持ってすれば…」



アネモネ「手も足も出せない身体となるのだ。まあ、かたつむりに手も足もないが」
*かたつむりは背中、遠隔、矢弾の三部位種族。

マリー「恐ろしく強い相手とはいえ、動けないところを大人数で殴るのは、なんだか心苦しいな…」

アネモネ「これも知略ぞ。礼儀正しいのも美徳だが…そのような気持ちを抱けるのは強者だけだ。そして、このかたつむりは強き者だ」

マリー「そのとおりだが…。かたつむりが相手だと思うと、どうもな」


マリーはランドアーチンに殴られた。マリーはミンチにされた。アネモネは復活の書を読んだ。マリーは復活した!

マリー「…。殴られる直前までのHPはほぼ全快だったんだが…。確かに恐ろしいな」

アネモネ「理解できたか。しかし、攻撃されるとは…。混沌の瞳はずっと撃っているが、速度差によって状態異常が解除されるタイミングがあるようだな」

エリザ「あなた。絶対に近づかないで、契約も切らさないでちょうだいね」

アネモネ「ふ。そのように我を想ってくれるとは…」

エリザ「私たちの努力が無になりますから」

アネモネ「は、ははは…気をつける」



マリー「うわあああああああっ!!」
マリーはランドアーチンに殴られた(6505)マリーはミンチにされた。アネモネは復活の書を読んだ。マリーは復活した!

ジル「わあ~、なんか僕の魔法で吹っ飛んだみたいな絵面ですね」

マリー「大丈夫だ。たまたま重なっただけで、ジルは私にそんなことしないだろう」

ジル「…」

マリー「…なぜ無言に」



エリザ「きゃー」
エリザはランドアーチンに殴られた(14324)エリザはミンチにされた。アネモネは復活の書を読んだ。エリザは復活した!

エリザ「恐ろしい威力で殴られましたわ…」

マリー「反撃が増えてきたな。状態異常が効きづらくなっているのだろうか?」

アネモネ「はて?そのような情報は見たことは無いが…確かにミンチ回数が増えておるな」

エリザ「何かどうあれ、ここまで削ってしまえば…!」


*ブシュ* エリザはランドアーチンの首をちょんぎり 殺した(1000006)

エリザ「ほーほっほっほっ!100万首切りですわー!」

アネモネ「………」

エリザ「…あなた?」

アネモネ「うむ、流石だな。我のエリザよ。麗しく鮮烈な剣さばきだ」

エリザ(我の…って)「みんなと力を合わせた結果ですわ。…ちゃんとあなたも含めてね。あなたの混沌の瞳と的確なサポートがあったから、最後まで戦えましたのよ。本当にありがとうございます」

アネモネ「……エリザ。疲れているのか?体調でも悪いのか?」

エリザ「は?…もう、なんですの。そんな困惑した顔で私を見て、素直に褒めましたのにー」

アネモネ「いや。いつものエリザの罵倒、皮肉が無いと物足りない身体になってしまってなぁ」

エリザ「…変態」

アネモネ「それが良い」

エリザ「正気ですの???」

アネモネ「さて、ついに次の相手は…をするには、皆疲れているよな。一旦、自宅に帰り。ゆるりと英気を養うぞ」

エリザ「あの、ちょっと…!そのまま流さないでちょうだい!!」

 


ブラックプチ→ランドアーチン戦→おまけ
最初、ブラックプチを全員で殴るつもりだったが、混沌の瞳によって行動不能になっている姿から、ソロでいけると思い。挑んでみたら、撃破できましたね。地道に熟練度上げを頑張ったかいがある。
ランドアーチンは想像以上にえぐいステータスで驚いたが、混沌の瞳を撃ってるだけで、わりと楽に勝てましたね。しかし本命である魔女、神は『』《》。今回の戦法のように勝てないでしょうね。しかし、装備更新、HPと速度UPなどの強化もしたので…次回の魔女戦をお楽しみにしてください。

 

 



アネモネ「すぅうう…んんん……良いな」

エリザ「蹴り飛ばして良いかしら?」

アネモネ「エリザがそういうプレイを望むなら、喜んでやるぞ」

エリザ「何を言っていますの…!!?」

アネモネ「ふふふっ」

エリザ「…もう。さっさと大人しく寝てちょうだい。私、くたくたに疲れていますから」

アネモネ「エリザも皆もよく戦ったからな。目標としていたことが達成されるのは…良い事だ」

エリザ(何か含みがあるような…)「あの」

アネモネ「ふと気になったのだが、エリザが我にくれた赤い石が付いたペンダント。どこで手に入れたものなんだ?」

エリザ「え?急ですわね…以前、旅行したメイルーンの洞窟で拾った石を加工してもらいましたの。ふふ、改めて見ても綺麗な赤色ですわよね」
吸血鬼の首にかけられた細い鎖から、白いシーツの上に転がる、金の縁取りがされた深紅の石。赤々とした大きな石は、禁断の赤い果実のように魅惑的だ。

エリザ「いつも身に着けてくださるのは嬉しいですけど…。流石に寝る時ぐらいは外した方がいいと思いますわよ」

アネモネ「これは大事なお守りだ。そして、エリザの愛だ…外せぬよ」

エリザ「…そ、そう」

アネモネ「いずれ我からの愛の証を渡してやろう」

エリザ(それって、つまり…)「~~~っ!!?…もう寝てちょうだい!寝れないですわ!!…馬鹿!」

アネモネ(…エリザらしいことだ)
耳まで赤くなった顔を隠すように布団の中に潜ってしまった少女を微笑ましく見つめ。吸血鬼は目蓋を閉じる。しかし、眠気は無く。気にかかることが思い浮かんでくる。

アネモネ(そうだ。ただの偶然だ。このペンダントはイルヴァで作られた物。…妻の形見のペンダントと同じ物ではないはずだ)
しかし、鮮明になった記憶にあるペンダントと違う点を探そうと、装飾、石の色を思い出せば…やはり同じ物だと思うほど、ひどく似ている。

アネモネ(あのペンダントの石はバンパイアから力を奪う魔力を秘めていた。なぜそんな物を彼女が持っていたのだろう…?私と違い。錬金術の知識など無い、心優しい女性だった。そして、私はどこからその情報を知った?まだ欠けている記憶に答えがあるのか。……いや。今更、そんなことを気にしても意味は無い。無いのだ)
己に言い聞かせるようにそう考える。そうしなければ…決意が鈍くなる。

アネモネ(マリーは頼ってくれと言っていたが…元の世界に帰すべきだ。あいつには帰りを待っている家族がいるのだから。これ以上、甘え続けては…ならぬ)「……はぁ」

エリザ「………」(ホント、素直じゃないひとですわ…でも)
悩みを打ち明けてくれないアネモネに、エリザは手を伸ばし。包み込むように、手を握った。心臓がどくんと動いた気がした。

エリザ「私が傍にいることを忘れないでください。…寂しいですわ」

アネモネ「…すまぬ」
不思議と暖かなものが胸の中心から広がり。先ほどまであった悩みがどこかへ吹き飛んでしまった。その気持ちを伝えたいと思ったが、いつものように言えず…。代わりに、エリザの手を握り。離さないように指を絡めた。

アネモネ「…」

エリザ「…」
そのまま、静かな時間が流れる。身体から力を抜き、目蓋を閉じる。今はただ愛しい存在だけを感じる。吸血鬼は穏やかな表情で眠りへ落ちていった。

 

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