輝ける高貴なる花
その娘は美しい、美しい娘だ。
豊かなサファィアブルーの髪。閉じられた白い目蓋。まだ未成年と思えないほど、熟した身体。
一番部下であるバンパイアが選んだだけあって、私の好みどおりの処女だ。
ベットに上を横たわり無防備に見せる寝顔に、無意識に手を伸ばしてしまった。
柔らかで暖かい肌。
それに自分の手の冷たさに気付いてしまう。
その違いに、娘から離れる。
この娘はただの獲物。
この渇きを潤すいけにえだ。
その以上の感情など・・必要ない、必要ないものだ。
「執事・・」
「はっ」
「後はまかせたぞ」
「仰せのままに・・伯爵様」
その美しさに、もう少し愛でたいと思った。
その輝ける高貴なる花を、
2010/01/24
おじさんでも、恋をするという話です
嘘予告
それは聖夜に現れる。
赤き衣を纏いし者。
白き袋を手に、
雪が降り積もる空から、
それは現れる。
「ふふふっ。ついに、ついにこの日が来たぜ」
裸身に赤きマントを纏いし、変態が、
白き袋から、悪夢を撒き散らし、
悪意というプレゼントを配る。
闇のサンタが・・・。
「いやあああぁぁ」
「きゃあああぁぁ!」
聖夜に響く、乙女の悲鳴。
「あ、主ぃぃぃ!!」
「しくしく・・そんな子に育てた覚えはありません・・」
影で泣く。哀れな剣と、先代様。
「いい加減にするのだ。愚か者が!!」
「君がそんな人なんて、裏切られたよ・・。だが、正義の名のもと逝ってくれ!!」
信頼を裏切られた者たちの、悲しき戦いがはじまる・・・。
2009/12/19
日記の載せていた思いつき予告。我ながらシェゾの扱いがひどい。