甘い【アルル】
キミの唇は甘いね。
ボクの唇がとろけそう。
なに照れてるの?
無理やり奪っておいて照れるなんて、やめるなんて言わせないよ。
ねぇ、キミはどんな味がする?
ボクの味は、
甘くて、とけそう?
ねぇ、もっとキミの味でとろけえさせて、ボクはキミの中でとけそうなんだ。
歪曲恋愛【病み気味アルシェ】
綺麗だな、と見つめるんだ。
だって本当に綺麗だから、
銀の雨のような美しい髪。
青空のように、深く蒼い目。
雪のように白い肌。
綺麗で、綺麗で、
ずっと見つめたくなる。
だからさ。
じっとしてくれない?
キミの綺麗な髪に触りたい。
キミの綺麗な瞳を見つめたい、
キミの綺麗な肌に触れたい。
キミの・・・・。
「じゅげむ~♪」
「のわぁぁぁぁ!!」
もっと情けない悲鳴をあげて
華が黒く染まるまでの夢語り【シェゾ】
悪というものはどんなものか。自分で決める。
はっきりとまだわからない。
世界征服など陳腐ものだ。
人、魔物、国を支配したって、管理がものすごくめんどくさいだけだ。
破壊?壊してどうなる?
悪、と呼ばれるもの歴史を振り返っても、そこに答えはない。
所詮他人がやったことだ。
自分がやりたいことではない。
なら、力を求めよう。知識を高めよう。
そこに答えがあるのかわからんが、
何もしないでいるより、退屈はしない。
深い森。名もないただの森。
枯れ葉に覆われた地面を踏む、頑丈なブーツ。
かすかな木漏れ日に輝く銀の髪。するどく冷たい切れ長の青い目。
北の地を思わせる白い肌。
男性にしては細長く繊細そうな手に握るのは血に濡れた剣。
真白な魔導服は泥と血に汚れ、近寄りがたい異様な雰囲気を纏っている。
「・・・・」
男はただ進む。
その先に何があるのか知らない。
ただ感じている。
強い力があると、
思う。その力がほしい、と。
ただお前が欲しいだけだ【シェアル】
見た瞬間。
他の言葉など、罠へ落とす嘘すら思い浮かず。
ただお前が欲しいだけ、だと言ってしまった。
理由?
その娘が強い力を秘めているからだ。
欲しい、欲しい、欲しい、欲しい、欲しい。
手にいれば何かわかるかもしれない。
その娘の内に眠るそれを手にいれば、
欲しい、欲しい、欲しい、欲しい、欲しい。
俺は言う。
「お前が欲しい」
「っ・・ぁっ」
娘の唇からもれる声。
押さえつけられた喉は、男の手の中で潰れそうだ。
「お前が欲しい」
「・・ぅ・・しぇ・・・」
答えは聞かない。