寂れた墓所で踊る炎のような真紅のマント。幼い少女の姿をした吸血鬼は祭壇の前に立ち、仰々しく援軍の巻物を読んだ。
アネモネ「我が元へ現れよ!忠実なる下僕よ!我が手となり足となり…ん?頭|遠隔|矢弾しか部位がない。いや、これはそれっぽい口上というやつで…。とにかく我の下僕となれ!」
コウモリ「キィ?」
アネモネ「どう見ても普通のコウモリであるが。我と血の契約を交わすことによって、立派な吸血鬼してくれる!歓喜せよ!ふはははははっ!!」
そう言った吸血鬼は問答無用に、無邪気なコウモリに噛みついた
コウモリ「キ!?キィィイーーー!!」
アネモネ「ぬわっ!そんな暴れ…痛いであるっ!!」
アネモネ「ううっ 美しい我の顔が傷だらけである…。まあいい、すぐ治る!その暴れっぷりから、貴様をドラクルと名付けよう。カッコいいであろう」
ドラクル「キィキキキー!」
アネモネ「そうかそうか、気に入ったか。我が参考しているカッコいい吸血鬼が書かれた本の…いや、吸血鬼の知人から貰った名である。大事にするがよい」
ドラクル「キィ!」
アネモネ「ぬぅ…見事に貧弱なステータスである。部位も3つしかないのである。…昔の我を思い出すな。ふむ、アレを使うか」
ドラクル「?」
アネモネ「昔、旅を共にした男から借りた…いや、貰った★遺伝子複合機で捕獲したゴブリンを」
アネモネ「ふははは!そなたに様々な生物の遺伝子を与え。人の姿にしてくれる!…このままだと我の独り言すぎて虚しいからな」
ドラクル「?」
アネモネ「とりあいずこの指輪を与えて…ん?なぜ残骸をこんなに拾っているのである??」
ドラクル「キィキキキ」
アネモネ「訓練費用として売れるのか。ふ~む、世の中にはクズ石を欲しがるような物好きが多いであるな」
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