ぷよ魔導
絵板ログ~2011/7月~2011/12月
絵板ログ~2011/1月~2011/12月
もうひとつのED
声が聞こえた。低く穏やかそうな、感情がこもってない冷たい男の声。「200年前・・私の肉体は勇者に砕かれ、そして魂は今あなたに・・。ですが、これで終わりではありませんよ!すでにあなたの魂には闇の種が植えられ、芽が顔を出しました。 私にはわかりますよ・・いずれ咲く花の色が美しい闇の黒であるというのが・・・!」それは呪いの言葉。自分を永遠に縛り付けることになるだろう、呪いの言葉だ。「さぁ、疲れたでしょ...
途切れた糸
伸ばされた手。 細長い指。冷たいほど白い色。 血のように赤い唇。実際にその唇は血の赤で彩られていた。 中性的な顔は、最後まで微笑んでいた。「 」 最後に何と言ったのか。 覚えていない。いや・・認めたくなかったのだろう。 決意したつもりでいた。 永遠に眠らせてやると。すべてを俺に委ねて・・。「私はずっとあなたの側にいますよ・・」 そんなに信用できないか。「運命というものを信じていますか」 知る...
SSS2
甘い【アルル】 キミの唇は甘いね。 ボクの唇がとろけそう。 なに照れてるの? 無理やり奪っておいて照れるなんて、やめるなんて言わせないよ。 ねぇ、キミはどんな味がする? ボクの味は、 甘くて、とけそう? ねぇ、もっとキミの味でとろけえさせて、ボクはキミの中でとけそうなんだ。歪曲恋愛【病み気味アルシェ】 綺麗だな、と見つめるんだ。 だって本当に綺麗だから、 銀の雨のような美しい髪。 青空のように、深...
ある日の平和な平原にて
そいつはいつも微笑んでいて、 そいつはいつも俺の側にいる。 背後から抱きついてきて、 いつもドキドキさせられる・・。 温度がない、冷たい手。 視界に映る髪は、俺と同じ銀色。「あなたと私は一心同体なのです・・」 と耳元で囁いて、 それに俺は、 俺は、「いい加減にしろ!元祖変態が!」 と、怒鳴りつけて、その元祖変態男に殴りかかる。が、すり抜けた。「この程度で動揺するとは、まだまだですねぇ」 胸にシェゾ...
たまにはこんな日
うららかな陽気。 穏やかな風が吹く午後。 ふと、呟く。「おなか空いた・・」 そう呟いたのは白い魔導服を着た青年。 珍しい銀髪に青い目で、なかなか美形だが・・ ぐぅぅぅぅっ~。 その青年の腹から響く音ですべてが台無しとなっていた。 ぐぅぐぐぅ~。 まるでどこかの生物の鳴き声のようだ。「ぐっ!」 その音に引き寄せれたのか草むらから現れる黄色い生物・・カーバンクル。「呼んでない!」 シェゾは顔を真っ赤に...
嫌いな理由
眠っている・・? 碧い草原の上に散る銀色の髪。 閉じられた白い目蓋。 深緑のローブの上に黒い外套を着た、魔導師らしい格好をした男。 かつて、賢者の都ラーナを滅ぼし、罪もない多くの人間を虐殺・・という悪の華を咲かした闇の魔導師。 名はルーンロード。 勇者によって倒された後もこの世に執着し、 次代の後継者を新しい自身の身体として、その魂を殺そうとした邪悪なる亡霊。「のくせに、こんな場所で寝てやがる・・...
慣れあい
その人の髪は銀色で、俺と同じ色。 その人の瞳は鮮血ように赤く、その白い肌を血で染めたらとても綺麗だと思える。 冷たい石畳みに散る絹糸のような髪に少年は血で塗れたで触れて、指に絡める。 手のひらの中で、鈍く光る剣を踊らせる。「あっ・・うぅっ」 薄い唇から洩れる声。 低い、けれど男らしさをあまり感じさせない声。 顔立ちも柔和な印象で、神話の中性的な神のような美しい顔だ。 けれど、その男は闇の魔導師だと...